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BIツールに関心があるのですが、この2つのBIツールのどちらを使うべきか迷います。
そこで、Geminiにその違いを聞いてみました。
(私の質問)
PowerBIとTableauの「機能の特性や操作感」の違いをわかりやすく解説してください
(Geminiの回答)
Power BIとTableauは、どちらも優れたBI(ビジネスインテリジェンス)ツールですが、その成り立ちや設計思想が異なるため、「機能の特性や操作感」には明確な違いがあります。
一言でまとめるなら、Power BIは「Excelの延長線上にある、体系的なレポート作成ツール」、Tableauは「データを自由に対話的に探索するための、柔軟な分析キャンバス」 と表現できます。
以下に、それぞれの違いを分かりやすく解説します。
1. 設計思想と操作感:「構造化」のPower BI vs 「自由」なTableau
この根本的な思想の違いが、あらゆる機能の差に繋がっています。
🎨 Tableau:思考を止めさせない「自由なキャンバス」
Tableauの操作感は、まるで白紙のキャンバスに絵を描くような感覚です。
操作の主体は「フィールド」: 分析したいデータ(売上、顧客名など)を「列」や「行」、「色」や「サイズ」といった棚(シェルフ)にドラッグ&ドロップしていくと、Tableauが自動で最適なグラフを提案・描画します。
探索的分析が得意: 「この軸をこれに変えたら?」「このデータを色で分けてみたら?」といった試行錯誤がスムーズに行えるため、データを見ながら次々と仮説を立てて深掘りしていくような、対話的で探索的な分析に非常に長けています。この一連の操作は「Viz(ビズ)」と呼ばれ、分析者の思考の流れを止めないように設計されています。
ビジュアル表現の柔軟性: カスタマイズ性が非常に高く、表現豊かな美しいビジュアライゼーションを作成できます。「データ・ストーリーテリング」という言葉がよく使われるように、データを使って物語を語るような表現力豊かなダッシュボード作成が得意です。
Power BIは、多くの人が慣れ親しんだExcelやPowerPointのような操作感が特徴です。
操作の主体は「グラフ種類」: まず「どのグラフを作るか」を視覚化ペインから選び、そこに分析したいデータをドラッグ&ドロップしていくのが基本的な流れです。レポート作成の目的がある程度決まっている場合に、効率的に作業を進められます。
定型レポート作成が得意: 操作の自由度はTableauに劣るものの、決められたフォーマットのレポート(KPIダッシュボード、予実管理レポートなど)を効率的に作成・共有するのに向いています。
親しみやすいUI: 上部に配置されたリボンスタイルのメニューなど、Microsoft Office製品に共通のユーザーインターフェース(UI)を採用しているため、特にExcelでのデータ集計に慣れているユーザーにとっては学習コストが低いという大きなメリットがあります。
生データを分析できる形に整える「データ準備」のフェーズでも、両者のアプローチは異なります。
Power BI (Power Query): Power BI Desktop内に「Power Query」という強力なデータ準備機能が統合されています。Excelにも搭載されているため、知っている方も多いかもしれません。一つのアプリケーション内でデータ接続から前処理、可視化までがシームレスに完結します。
Tableau (Tableau Prep Builder): Tableauでは「Tableau Prep Builder」という独立したアプリケーションを使います。フローチャートのようなビジュアル的な画面で、データの結合やクリーニングのプロセスを俯瞰しながら直感的に操作できるのが特徴です。ただし、可視化を行うTableau Desktopとはアプリを切り替える必要があります。
高度な分析に欠かせない独自の計算式にも、大きな違いがあります。ここが両ツールの学習における最も大きな壁とも言われます。
🧠 Power BI:DAX (Data Analysis Expressions)
Excelの関数式と考え方が似ていますが、より高度で強力です。「行コンテキスト」「フィルターコンテキスト」という独自の概念を理解する必要があり、特にCALCULATE
関数を使いこなせるかどうかが、Power BIを極める上での鍵となります。学習曲線はやや急ですが、一度理解すれば非常に複雑な集計(前年比、移動平均など)を柔軟に行えます。
Previous Year Sales = CALCULATE( SUM('Sales'[SalesAmount]), SAMEPERIODLASTYEAR('Date'[Date]) )
✍️ Tableau:計算フィールド & LOD (Level of Detail) 表現
SQLの構文と考え方が似ており、直感的に記述できる部分も多いです。Tableauの最大の特徴の一つが「LOD表現」です。これは「集計の粒度(レベル)」を計算式の中で自由にコントロールできる非常に強力な機能です。「顧客一人当たりの平均購入額」を全体の売上グラフと同時に表示するなど、Power BIのDAXとは異なるアプローチで複雑な分析を実現します。
{ FIXED [顧客名] : MIN([購入日]) }
4. エコシステムとAI活用
Power BI: Microsoft製品との連携が最大の強みです。Azure、Microsoft 365 (Teams, SharePoint, Excel)との親和性は抜群で、組織内でのレポート共有や共同作業を極めてスムーズに行えます。AI機能もAzure Machine Learningと連携し、専門家でなくても高度な分析(要因分析、将来予測など)が可能です。
Tableau: Salesforceの傘下にあるため、Salesforce CRMとの連携が強化されています。Tableau Cloudに組み込まれたAI機能「Einstein」は、自然言語での問いかけに答えてグラフを自動生成するなど、分析のハードルを下げてくれます。
Tableau | Power BI | |
コンセプト | 自由な探索的分析キャンバス | 構造化されたレポート作成ツール |
最適なユーザー | データアナリスト、サイエンティスト、分析専門家 | 幅広いビジネスユーザー、Excelに慣れた担当者 |
得意なこと | データの対話的な深掘り、美しいビジュアル表現 | 定型レポートの高速作成、KPIモニタリング |
操作感 | 思考を止めない柔軟なドラッグ&ドロップ | Excel/PowerPointライクで親しみやすい |
計算式 | SQLライク、強力なLOD表現 | Excelライク、強力だが独特なDAX |
エコシステム | Salesforceとの強力な連携 | Microsoft 365, Azureとのシームレスな連携 |
「データの中に何があるか分からないので、自由に探索してインサイトを見つけたい」 という場合はTableauが、「毎月の売上レポートなど、決まった形式のダッシュボードを効率的に作成・共有したい」 という場合はPower BIが、その真価を発揮するでしょう。